せつない刹那

安里やポン太

2008年08月07日 21:17



もう10年ほど前になるかな、家を買うときの条件として、

 海が見えること

 花火大会を家で楽しめること

これだけは外さなかった。


今日は、三浦海岸花火大会。 たった3000発の大会だ。

いまどきセコイ数だけど、私はこの花火大好きである。


たった3000発。

1秒に1本打ち上げたって、1時間もたない。

実際約50分間の祭りである。

だから、大きな玉は、ゆっくり大事に打ち上げる。

花火の散る儚い刹那(とき)を十分堪能できる、関東唯一の花火大会なのだ。

東京あたりで、財にものいわせて、「儚き美」を安売りする花火とは、趣が違うんだ。


いにしえの花火だって、パパパンパンとあんなに数を打ち上げはしなかったろう。

刹那にうつくしくも消え散る花火を、その職人の苦労を称えつつ一つ一つゆっくり堪能したはずだ。


今年も、地元の華を家のベランダから、

長い時代(とき)を大切にはぐくんだ泡盛-白百合-を、

中元にと花時さんからいただいた、瞬間(とき)を封じた琉球ガラスに注いで

ゆっくりときを味わいながら、刹那(とき)の儚い美しさとともに

花火職人の、泡盛杜氏の、ガラス職人の、想いを楽む。

つまみは、カミサンがてぃあんだに育てた、梅干、とうもろこし。

それだけでじゅうぶんだろう。


ゆっくりと流れることを忘れてしまった、現代の世代だからこそ
ゆったりとした時の内に潜むなにかたいせつなものを感じさせてくれる。

いつまでも変わらずにこのままで、続いてくれることを願うばかりである。


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